ヨガの経典「ヨガ・スートラ」を知っているでしょうか。
現代ヨガにおいて最も重要な経典とされている「ヨガ・スートラ」には、実はヨガのポーズのことはあまり書かれていません。
それよりも、ヨガをするときの心のありよう、
自分の心をどうコントロールするかについて多く説かれています。
その一節にこんな言葉があります。
“Yogas chitta vritti nirodha”「ヨーガとは心の働きの止滅である」
私たちのまわりでは毎日様々なことが起こっていて、それによってさまざまな感情が起こります。
特に今の世の中、テレビをつけるとどのチャンネルもコロナのニュースばかり報道していて、
チャンネルをどれだけ回しても、穏やかでない話や芸能ゴシップ、
テレビに限らず心がざわつくものであふれていて、
毎日生きていると思い通りにならないことや理不尽なことは絶対に起こりうる。
今日は絶対に早く帰宅するぞと決めていたのに、帰宅一分前に急な仕事を頼まれたり、
久しぶりのお休みの日におでかけしようと思っていたら、一週間ぶりの大雨が降ってきたり、
少し飲みすぎて気分が悪いまま電車に乗ったら、なぜか隣に座った人がずっとファミチキを食べていて、
匂いでさらに気分が悪くなってしまったり。
些細なことでも敏感に反応してしまう私たちのこころはとても疲れてしまっています。
ヨガをするとは、自分自身に意識を向けること。
呼吸を意識して、その呼吸とともにある自分の身体、心とのつながりを意識すること。
怒ったり哀しくなったり、驚いたり、負の感情も含めて、
感情が動くことは人間らしく人と関わって生きていく上で大切なことだと思っています。
この心の動きをなくしてしまえば、とても無味乾燥した人生になってしまうでしょう。
ヨガ・スートラの教える「心の働きを死滅する」とは決して無感情になるという意味ではなく、
反応している自分に気が付いてあげればよいのです。
いろんなことに反応している自分自身にとらわれず、
いうなれば、怒ったり悲しんだりしている自分を外側から見ているようなイメージ。
普段はどうしても外側に向いていく意識、
ヨガをすることは、その外へ向いてしまう矢印を自分自身の内側に向けていくこと。
「あぁ、今怒っているんだなぁ」
「私はこういうことで悲しくなるんだなぁ」
そんな自分に気が付いてあげるのです。
すべての物事が目まぐるしく変化していくこの世界で生きている私たち。
ストレスフリーな状態は理想だけど、それは人や世界と関わりあって生きている限りなかなか難しい。
他人や世界を変えるよりも、自分自身にストレス耐性をつけてあげる方がよほど簡単なことだと思いませんか?
毎日を笑顔でHappyに過ごす方法をヨガを通してお伝えしています♪