Merry Chrsithmas!!
皆さんは、クリスマスはお好きですか?
私は、大好きです!
先日、どうしても読みたくなって、実家から持ち帰ってきた一冊の本があります。

文/構成:塩野米松 写真:中川祐二
発行元:求龍堂グラフィックス
初版:1990年11月20日
30年も前、小学生の頃、親に買ってもらったクリスマスプレゼントで、
忘れられない大切な一冊として、本棚に君臨していたのでした。
実はこちら、タイトルと表紙から想像されるような絵本ではありません。
「サンタクロースのことは、今でもどこかに信ずる気持ちがある。
クリスマスの朝に、今でもそっと、枕もとを探ってしまう、
そんな気持ちで作ったのがこの本である。」
(塩野米松 あとがきより)
当時、今の私と同じくらいの年齢(40代前半)であろう塩野さんが、
サンタクロースを探し求めて、冬と夏、北欧を旅する構成で、
全編に、北欧の美しい写真が散りばめられています。

ドキュメンタリーを見ているような、
こちらも、一緒にワクワクドキドキ、旅をしているような気分になります。
しかし、今回改めて読んで、内容の濃さに驚きました。
白夜と常闇という二極を包括した北国の暮らしぶり、
生活の知恵、出会う人々の奥ゆかしい温かさ、
土地柄、悲しい歴史に翻弄されたフィンランドのある村での、クリスマスの意味…。
そして、サンタクロース村の描写や、各国のサンタクロース伝説なども収められ、
子供の目と、大人の心を温めてくれる、逸品です。
特に面白かったのは、サンタクロース村での描写!
耳の形をする「コルバトゥントゥリ山」に暮らす「あの人」は、
困った人、病気の人に応えられるだけの薬草や岩石の知識を持ち合わせ、
実は、錬金術師だったのかもしれない、と予感させるあたり。
ジャムおじさんもすごいけど、アンパンマンも自分でやっちゃう万能っぷり!
また、胸を打ったのは、一瞬しか陽光を拝めない冬の人々の暮らしぶり。
彼らは、硬く人工的な蛍光灯より、柔らかく温かみのあるろうそくの灯りを好み、室内を最小限の明るさに保ちます。
一方、出窓には、リースや花、置物などで華やかにデコレーションをし、通る人の心を和らげるといいます。
自他の両方にやさしく、心穏やかに楽しむ、人間本来の温かさなのかもしれません。
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日が沈まぬ夏と、闇に覆われた冬、両方を生き抜く人たち。
人って、すごいな、と思います。
それは何も、
「自然を征服したりコントロールできる知能がある」といった高慢な見方や、
「どんな環境でも生き延びる生命力がある」という過信的なものではなく…。
そして、環境面のことだけでもありません。
絶望や悲しみ、感激や喜びの絶頂…
あらゆるベクトルの感情を行き来きして、
ひとが生きること自体、ただ、すごいな、と・・。
わたしたちは…
極陽も極陰も、包括した世界を動き回るエネルギーであり、
本当は、それを超越して包み込んでるような、広大無辺な“何か”なのかな。
この「何か」は、それこそヨガ哲学や精神的な本には、山ほどの表現で出てくるけれど、
そこに閉じ込めてしまいたくない気分の今日。
あえて、“何か”、で(笑)…。
そういえば、ある本にありました。
「この世で存在するもので、自分が内包できないものは何もない」
自分とは、自分が抱くあらゆる感情の生みの親であり、全てを包み込んだ大きな存在なのだ、と。
そんな、思いもよらぬ方向へと考えを拡張させてくれたこの一冊。
今日のクリスマスディナーで、甥っ子へ差し入れてこよう。
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最近は、自分の部屋でもお風呂でも、北欧の人々のマネをして、キャンドルを楽しむ日々です。
↓最近、デンマークの素敵なランタンをGet!

好きなものも飾ってみたり。
左下は、地球儀(実はアンチ・ストレスボール・笑)と花。
右下はセリアのキャンドルホルダー(笑)。
それでは、皆さま、素敵なクリスマスの夜をお過ごしください。